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Case Studies

取組事例集

アルファフードスタッフ株式会社

【基本情報】
「アルファフードスタッフ株式会社は、 『食』を通して環境と資源を考えます」という理念をもとに、人にも環境にも優しい原材料の取り扱いを増やすことで、生態系の負荷を減らすことに取り組んでいます。
主要業務としては食品・菓子・醸造用の原材料の企画開発および販売、食品・菓子の原材料の輸出入、家庭用食材の製造卸業
代表取締役:浅井章博 社員:109名
〒451-0045 愛知県名古屋市名駅2-27-39
https://www.alpha-food.co.jp
https://biokashi.jp

【きっかけ・経緯】
ルーツは砂糖屋、お客様は駄菓子メーカーであった1925年。日本の高度成長期に必須な原材料を取扱っていたが果糖ブドウ糖液糖の出現から。時代も変わり1985年に食の安心安全の追求へ、ポストハーベストを避けた国産小麦の販売を開始。生協への販路の広がりがあったことから三代目がオーガニックを視野に取り入れたのが始まり。2006年には有機JAS認証を取得。2007年から海外のオーガニック食材の取扱いを開始。2018年には主力商品であるBiokashi(ビオカシ)シリーズを販売開始。2020年からはオーガニックを強みに持続可能性を追求していく「sustainable宣言2020」を策定。2025年の創業100周年を目指しています。

【オーガニックへの思い・手段】
こだわりの原料や商品を幅広く輸入・仕入し、お取引先様のニーズに合わせた製造を実施しています。原材料や家庭用商品の卸、EC販売、OEM製品の企画・開発、量り売り企画・提案も行っています。「オンリーアルファ」をキーワードに、幅広い分野にチャレンジしています。

①有機認証の素材を生産者より直輸入。
2006年、有機JAS認定輸入業者に登録し、オーガニック商品を中心に輸入を開始しました。2007年にアメリカに常駐スタッフを配置し、現地の生産者と交流を重ねる体制を構築。また、カリフォルニア州オークランド港近郊の物流倉庫と契約し、自社コンテナに複数の契約農家の商品を混載する輸入を始めました。その後、輸入先を拡大し、現在では12か国から約140種類の有機商品を輸入しています。国内仕入れについても創業以来、多くの仕入れ先との関係を構築しています。国内産をはじめ、原材料・商品ともにこだわりの商品を幅広く取り扱いしています。

②製造について
自社製品、グループ会社製品およびOEM製品の製造を、本社工場と城北工場で行っています。手作業での製造により様々なお客様の要望に対応することで、年間約150万パック、約1200種類の商品を製造しています。ISO9001、ISO14001および有機JASの認定を取得。年に1度の外部監査を基に、品質管理の向上を心掛けています。

③量り売り企画の提案。
輸入ではバルク(大きな箱)としての取扱いだがミニバルク(2kgバック)とした小口パックを作ったことから、オーガニックスーパーでの持続可能な量り売りが可能となりました(オーガニックスーパーのビオセボン)。

④オーガニック素材の販売先を見つけたい。
ルーツはお砂糖屋さん、お客様はお菓子屋さん。そこで有機JAS認定取得についてのアドバイスを始めました。1)素材が見えること、2)製造工場が見えること、3)オーガニックの認証があること、4)笑顔になれること。も事例を語って説明いただいた。
「有機JAS認定のある生産地で加工原料(例えばペーストとして冷凍とする)をできれば、加工原料としての様々な出口となる」とか。 プラスアルファとして、本来であれば捨てられるはずの廃棄物に、デザインやアイデアといった新たな付加価値を持たせることで、別の新しい製品にアップグレードして生まれ変わらせることのアップサイクルも目指すべきことでしょう。

【オーガニックを知ってもらうために】
「オーガニックとは何か」それは幅広い概念です。 ①農薬や化学肥料を使わずに土・水・大気を汚染から守ること(生態)。 ②添加物をできる限り低減してアレルギーの無い生活を目指すこと(健康)。 ③生物多様性の保全(配慮)。④地域の文化を大事にすること、人を大切にする社会の実現(公正)。これがオーガニックの国連と言われるIFOAMの原理として提唱されていることを各国が批准して法制化している。こういった考え方を持ちながら、オーガニックの物を流通したり広めて行くことが、自分たちの食を通して環境や資源を考えることが代々続いた家業の理念と一致していたのを自身のライフワークとしようとしました(セミナーからの一節)。

【四代目のこだわり】
アメリカの生産者から教えられた、オーガニックに取り組むのはただ一つ「サスティナビリティだ!」のインパクト。 提案型の開発が求められているのが日本のオーガニックではないでしょうか。私の立ち位置は、二次産業の加工業者(お菓子の加工業者)に原料を卸す立場から、より川下の商品を販売する部分を見て、一次産業に登って行って原料調達をすることで各地を回っています。
「食」を通して環境と資源の持続性を考え、課題をビジネスで解決し続けることをライフワークとしている四代目の浅井紀洋さんですが、有機の生産者も増やし、有機の加工業者も増やして行く。有機のチャンネルで新しい物作りをして、新しい商品を新しい販売先を生んで行く、さらに生活者にバトンを渡してゆく。そんな繰り返しがこだわっている点でしょうかと浅井さんは楽しそうに語られました。