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Case Studies

取組事例集

ソラニワ(合同会社ノコノコ)

「ツナグリ」は「みどりのネットワーク」をつくる活動

【基本情報】
中川(空庭)みよこ
東京農業大学卒業後、まちづくりコンサルタント会社を経て独立。ファーマーズマーケットやコミュニティスペースの運営を通して、都市と農をつなぐ活動を続けている。農林水産省農山漁村発イノベーション中央プランナー(旧6次産業化プランナー)。マルシェプランナー。「大阪ぐりぐりマルシェ」主宰。「ソラニワスペース」オーナー。

【きっかけ・経緯】
大阪都心部の自宅貸しビル屋上を「空庭(そらにわ)」にリノベーション。都市部では珍しい緑に親しめる空間が、様々な立場の人々が関わるコミュニティが築かれていった。都市に農環境を持ち込む「空畑(ベランダ菜園)」や、近郊農地での共同菜園活動を通して生産者との関わりを通じて農業の現状と課題が見えてくるようになり、都市と農村を有機的につなぐことがその後のライフワークとなった

【オーガニックを広げる思い・こだわりの手段】
都市住民からのアプローチを超えて、生産者からの視点でよりよい循環を目指すことを考える。「6次産業化プランナー(農山漁村発イノベーション中央プランナー)」という職能へ。それまで模索と実践を繰り返してきたことが実となり、商品開発や販路開拓など生産者支援を行うようになった。
特に有機農業者は生産者の中でも少数派であり、その存在や生産物や加工品は、それを求める消費者とのマッチングがまだまだ難しい。課題を見つけ連携し価値を高めるフードバリューチェーンの活動は当初から続けてきたし、今後もより発展させていく考えである。

【現在の取組内容】
①ファーマーズマーケット「大阪ぐりぐりマルシェ」の立ち上げ
ぐりぐりとは、Green Good Link の略。農と都市がよい形でつながり、農林環境を守り生かす循環を促す―。この考えを実践する場としてのマルシェは、2023年3月に10年目を迎え、都心の3ヶ所に開催場所を広げている。

②コミュニティースペース「ソラニワ」の運営。
都市と農をつなぐ場として、農産物の販売や製造なども可能な小さなコミュニティースペースを大阪市北区の街なかに開設。

③みどりのネットワーク「ツナグリ」つくり。
つくる、はこぶ、加工する、伝える、販売する、そして消費する、それぞれに人がいる。
本当に良いものがつくられ、必要とする人のもとに届けていく。
大規模に流通している野菜より、生産者さんの顔が見える安心安全な野菜を求める人。
その循環の輪が、もっと見えるように、もっとつながるような循環をつくる活動(ツナグリ=ツナグ+アグリカルチャー)を立ち上げ、継続している。

③農林水産省のバリューチェーン事業受託
オーガニックの分野でも生産者と消費者をつなぐ活動を行っている
理想的な社会をつくるための仕組みや仕掛けづくりを、人々のニーズを汲み取りながら、世の中に提示すること。発展的試みとして「ツナグリオーガニック」という活動に昇華発展させている。

【「ツナグリ」のポイント】
「ツナグリオーガニック」は、都市と農をつなぐインフラつくりを起点として、有機生産者と都市を繋ぐことを最終地点として考えている。生産者だけではなく、都市と農双方の視点とインフラつくりを活動の原点としていることが特徴と言える。