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Case Studies

取組事例集

(株)大王商会

    【基本情報】
株式会社 大王商会
所在地   大阪市天王寺区上本町7ー2−1
設立    昭和 8年
従業員数 20名
取扱商品 自然食品、健康食品、オーガニック食品、健康器具、石けん・洗剤、化粧品、エコロジー雑貨、有機種子、国産自然農法種子、園芸雑貨など
https://carrot-n.co.jp

【取組内容】
★小売部 ナチュラルライフ ステーション「 キャロット」
キャロットは、お客さまの健康と笑顔のために必要な新たな価値観をみつけてもらうために、農家さんやこだわりのメーカーさんとの信頼をもとに商品を取り揃えています。
食べることを楽しみ、これからの時代と生きていく提案ができる食品は、きっとお客さんの探していたもの。たくさん背負って考えるのではなく、それぞれのバランスで、自由に選択できる出会いを作られるよう、毎日来ても、新しい発見があるお店づくりを心がけています。
お野菜や果物の生鮮農産物コーナーは、有機認証のあるお野菜は全体の2割くらいです。それ以外は栽培期間中農薬不使用のお野菜や、減農薬栽培の果物もあります。いろいろな生産者ともつながっていたり、中間業者さんからのものもあります。ちなみに、有機JASの野菜は農薬を使っているんでしょ、そんなこと聞いたことありますよと、ネットで拾ってきたような情報をそのまま鵜呑みにしておられるかたがおられます。有機JASはダメで、農薬化学肥料不使用と書いてある方がいいといったこと。そういう方には、有機JAS認証について正しい情報をお伝えできるようにしています。
こちらの感覚としては、有機農家さんたちがいること自体が奇跡で、そのいった農家さんがより農業を継続できがんばりたいと思って思える世界を築かないとと思っています。まだ市場は熟していません。そんななか。有機 JASのお野菜しか置かないとなれば、量も品目も足らず棚もすかすかになります。いろいろな出会いの中で魅力的な商品を置いて、市場を広げていきたいです。
他社の自然食品店さんと表示を合わそうかという話もあります。店ごとに有機農産物の説明の仕方もすこしずつ違うのでお客さんもわかりにくい面は確かにあります。有機認証をとっている農産物、とっていない農産物でも。もうすこしわかりやすいものになればとは思います。
流通面でみると、有機認証があるものは便利です。認証のない生産者とやり取りをするといろいろと栽培内容について聞かないといけないので、かなり時間を要します。農作物は売買のスピード感も大事なので、認証の農産物はすぐに扱いができ、有機認証はこのためにあるのではと思うこともあります。
ですが、有機JASです、また無農薬ですということを、前面にアピールはしていません。それよりも美味しさ重視。美味しいものを追求したら有機の商品だった、認証のある商品だったということ。POPにも、スタッフが実際に食べて美味しかった実感、心や体が喜んでいるといったような実感を書いています。
心にも体にもなるべく負荷がないものを食べていると、キレたり、イライラしたりといった日常のストレスは軽減されるのではとおもっています。美味しいですし、実際心も体も安定する感じがあります。お客さんにはそういったお野菜をおすすめしたい。また、電磁波や排気ガスは都市生活をしている以上はなかなか避けられませんが、とそういったものへの排出のお手伝いにもなるかと。
おいしいもの、よいものを選んでいたら有機のものが多かった。また、有機だから、よい原材料をつかっているから値段が高いとも言いません。実際には金額的に抑えられている商品もあるので一概には言えません。
お勤め品のコーナーをつくっていますが、まだまだ正規の値段で売れそうなものでも、全体のバランスも考えて、早めにお勤め品コーナーに移動させます。そうすることで、お客さんにも、見た目遜色ないものがすこし安価にして提供でき、よく売れます。そうやって売り場の回転をよくしていくことで、野菜の仕入れを減らしたりすることなく、一定の量の野菜を仕入れられます。これは、時間がたったお野菜は、黄ばんだり葉っぱをとるなどでスタッフの手もとられますが、早めにお勤めコーナーにおくことで回転できるなど、よい循環となっています。

★卸部
卸部が扱っている有機認証のある商品は、全商品アイテムのなかの10%ほどです。どのメーカーさんも確かなこだわりをもって製造されているので、こちらも自信をもって仕入れられます。卸しているお店は350店ほどです。
お店の中には、この商品は認証がついているから扱うというところもありますが、それだけだと品数が少なく、売り場が成り立ちません。ですので私たちが扱う商品は、長年キャロットに置いて、目の肥えたお客さんが愛用していただいているものばかりなのでで、これも自信をもって卸せます。
有機認証だからと付加価値になればいいですが、正直のところ現段階ではそこまではいっていないと思います。調味料など有機認証の加工品は値段がすこし高めになることが多いですが、その分メーカーは容量を減らして対応しているなどいろいろな工夫がみられます。すこしでもお客さんと作り手の方々の間に立ち、よい橋渡しができればと日々考えています。

《経緯》
昭和8年、当時の白米食化・食糧不足による健康問題解決を目的に、玄米食の普及(玄米炊飯)のための圧力鍋の製造・販売からスタートしました。
戦後は、農薬や食品添加物に頼った食糧生産から「人の健康・食の安全」を守るため、直営店舗での無農薬野菜や無添加食品など「自然食品」の販売や、昭和40年からは「食養研究会」を発足し月刊誌「月刊食養」を発行するなど、玄米食に加え自然食品の普及・啓蒙に、また「食養研究会」では「代替医療」や「予防医療」の研究にも取り組みました。
高度経済成長期以降は「大量生産・大量消費」によるライフスタイルのファスト化がさらに進みました。 創業からの理念を正しく受け継ぎ、食はもちろんライフスタイル全体について、「人々と地球の健康」のための「ナチュラル商品」の企画・製造・販売・啓蒙・普及に取り組み続けています。

《行動指針・わたしたちの約束》
•食育の意義と精神を理解し、次世代に日本の素晴らしい食文化を継承します。
•生産者、販売者、消費者のつながりの維持・発展・強化に挑戦します。
•安易な量や数の拡大を求めず、質の向上を追求します。
•うそやごまかしはせず、大局的な視野に立ち、自社の基準を元に判断します。
•企業理念や社会的意義を理解し、謙虚に且つ自信と誇りを持ち行動します。
•従業員やその家族の健康を会社の礎とします。
•環境保護の視点を大切にし、より環境に負荷をかけない活動を推進します。
•貧困のない社会づくりを目指すフェアトレードの精神を尊重し、積極的に参画します。
•地域社会とつながりを持ち、地域共生の維持・発展に役立つ活動をします。
•わたしたちは仕事を通じて、社会貢献を実践し続けます。